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2021年02月11日

【タガタメコラボユニット「ネロ」登場記念】木村AD× RINZO(G-ROW)対談掲載!

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『ファントム オブ キル』(以下ファンキル)運営事務局です。

2月11日(木)より、『誰ガ為のアルケミスト』(以下、タガタメ)のコラボユニット「ネロ」がファンキルに登場します。


 

黒を名乗る、謎めく少女 「ネロ」

…我が何者か、だと? それをもっとも知りたいのは我だ
真っ暗な…黒い孤独しか。…我には、それしかないのだ

Illust:RINZO(G-ROW)

黒の破壊者「ネロ」の登場を記念しファンキルのアートディレクター・木村ADと、ネロのキャラクターデザインを担当したタガタメのメインイラストレーター・RINZO(G-ROW ART)の対談をお届けします。二人の作品にかける想いをぜひともご覧ください。


■木村AD・RINZO、それぞれの役割・作品への関わり
――まずは木村ADから、ファンキルのアートディレクターとしての役割をマスターの皆様に改めて紹介してください。

木村AD:今のファンキルでの僕の役割は、簡単に言えば「G-ROWの精鋭が作ってくれているアートを、より良い形でユーザーさんに届ける」ことが大半ですかね。プロモーションも含め、ファンキルのゲーム外のデザインワークはほぼ全て担当しています。

グッズひとつとっても、イラストレーターが仕上げてくれたアートがあったとして、それをただ白地に印刷するのではなく、より強いグラフィックにすることで誰かが「欲しい!」と思ってもらえたら、それがその人の感情に届き、心に残りますよね。今泉プロデューサーの考え方としても、ゲームそのものだけではなく、作品に触れる体験自体が誰かの思い出に残ってほしい、というものがあるので、それを実現できるように意識しています。

――一方でRINZOはファンキル・タガタメ、両作品の様々なキャラクターデザインやアートワークを担当しています。

RINZO:僕はイラストレーターとして最初にファンキルを担当し、その後タガタメでは、最初に主人公を考えたり、ラフの制作やコンセプトアート的なものを用意したりするところから、現在に至るまでずっと作品に関わらせてもらっています。

木村:元々タガタメは、今泉プロデューサーの「RINZOのキャラクターを使ったゲームをつくりたい」という想いが形になった作品でもありました。そのため、RINZOはメインのイラストレーターとして今でもメインビジュアルやストーリーのキャラクター担当や監修として現場をみてくれています。

■虚構の世界にも、「人々が生活しているようなリアルさ」を。RINZOの仕事術
――イラストレーター/クリエイターとして、RINZOが日頃から意識していること、また大切にしていることを教えて下さい。

RINZO:基本的に「嘘が嘘っぽく見えないようにしたい」ということは考えています。ファンタジーでは、現実にはない架空のものが描かれますけど、それでも「虚構だけどリアルである」ということを、デザインや世界観の基盤として感じてもらいたい、と思っています。そのために、そこに生きている人々の生活を想像したり、ストーリー上こういう場所があるなら、こういうものがいいかな、と考えたりしながら描いています。絵的なところで言うと、「ちゃんとパーツが組み合わさっていること」を大切にしている部分もありますね。

木村:前にも言っていましたね。服や鎧でも「こういう機構だからこうなるだろう」「こことここが重なってこういう構造になっているんだ」と、何となく想像できることが大切だ、と。

RINZO:細かい検証が必要というわけではないのですけど、自然に「そう感じられる」ことが重要だと思っています。「この建物がこの角度で立つのはおかしい」のではなくて、「建物が現実とは違う変な角度で立っていても、それが自然に思える」ということが大切というか。そういう、虚構だけどリアルである、というバランスは意識していますね。あとは、ゲーム画面の中でイラストが出てきたときに目が滑らない”アイキャッチ力”は大事にしています。色んな描き手がいて、キャラアイコン、イラストなどがずらっと並んでいる状況でも、自分の絵を見てもらったときにカチッと目を止めたいというか。

木村:なるほど。スルーさせない、と。

RINZO:自分の絵では目の周りの線や色の数は気にしてたりしますね。

木村:RINZOはすごく真っすぐな人で、それが絵や姿勢にも表れていると思います。
アウトプットのレベルもどんどん進化していて、今回、『神ガ選ばぬ、革命を』シリーズの設定を活かしてメインストーリーのキャラも入れてもらった『タガタメ』5周年のキービジュアルも、同じテーマで2年前に書いてもらったものとは全然違うクオリティになっていて。

見た瞬間に引き込まれるような、ただのイラストという雰囲気ではなくなっていて、ソルのスキル使用時のセリフを借りるなら、「次元を超えた力、垣間見てみるか?」という感じというか(笑)。さかのぼれば、エンメル(『ファンキル』にも実装されている『タガタメ』のキャラクター)を初めて見たときも、RINZOの絵が変わった気がしました。女性らしい柔らかさや存在感、リアルな女性としての息遣いや魅力が香り立つように感じられて。

「エンメル」

あなたの大切なものは何?あなたの隣にいる人を信じてあげて
何が大切で、信じるべき人が誰かを見失わないようにしてね
いい?エンメルとそう約束してくれる?

Illust:RINZO(G-ROW)

RINZO:それは嬉しいです。アートワークの場合は、ある程度先行して動くところもあるので、ユーザーのみなさんに届く前に、まずは内部の士気を上げられるかを、いつも考えています。作品にかかわる人たち自身が「このキャラクターをこんなふうに動かしてあげたい」「この作品を届けたい!」と思ってくれるようなものにしたいと思っていて。なので、これはアートセクション内でもいつも伝えているのですが、自分たちイラストレーターはゲームの作り手側の士気にもかかわっている、と思っています。その結果、作品を通してユーザーのみなさんに心から楽しんでもらえるような、次の情報を楽しみに待ってもらえるような信頼を勝ち取っていけたらな、と。……こんなことを言うと、めちゃくちゃ偉そうに聞こえてしまうかもしれないんですけど。

木村:(笑)。ビジュアルチームも想いを込めて作品をつくっている、ということですよね。

■ファンキルに登場。タガタメの人気キャラ、ネロの誕生秘話

――今回、RINZOがキャラクターデザインを担当し、タガタメ4周年に際し登場した人気キャラクター「ネロ」がファンキルに実装されることになりました。このキャラクターが生まれたきっかけについても教えてください。

RINZO:ネロはタガタメ4周年の企画を考えていた時に、その時点で既に出ていた案を踏まえた上で、「もっと楽しんでもらえることができるんじゃないか?」と考えはじめたことで生まれたキャラクターです。その頃、僕は4周年について「核となるインパクトが足りない」と感じていて、同じくイラストレーターのだーくろ達とランチをしながら、「これはまずくない?」と話したんですよ。「まだ俺自身がワクワクできてない!」と。

木村:ははは、いい言葉だね。

RINZO:もちろん、キャラクターを増やすとスケジュール的に厳しい部分も出てきたりするんですけども。それでも「自分たちから提案しよう」と思ったのが、ネロが生まれるきっかけでした。

――つまり、イラストチームの発信で生まれたキャラクターだったのでしょうか?

RINZO:草案はそうだったと思います。それで、最初のランチの時点で、「色素が薄い子がいいんじゃないか?」「そのうえで、堅いソリッドなものを身に着けているといいかもしれない」と色んなアイディアを話し合っていきました。それをタガタメのアートディレクター石垣有紀乃が参考用イメージにして提案書に盛り込んでくれて。それを見た段階で、僕も「こういうイメージだった!」と感じたのを覚えています。神秘的で、人っぽいけれども人じゃないような――。ミステリアスで、どこか人間という存在を離れた雰囲気にしたいと思っていたんです。そこからテキストチームが動いてくれて、設定が加わって、まるで最初から『タガタメ』の世界観にいたかのようなキャラクターになりました。

木村:すごいよね。そういう経緯ではじまって、あそこまでのストーリーが出てくるなんて。『タガタメ』にはヴェーダ十戒衆と呼ばれるメンバーたちが登った異層塔“ヴェーダ”という、ものすごい力が眠っていると言われている塔があります。塔の全貌も明らかになっていない中で、彼らは絶大な力を求めて塔の最上階の顕現を目指し、その過程で自分が大切にしている何かを代償に、異次元の力を手に入れていくという話があります。その異次元の力を与えてくれる存在として、ネロちゃんは塔にいるんです。ですが、この子はずっとそこにいながらも、自分自身の記憶はなくて、自分が何者なのか、なぜそこにいるのかもわかっていない、とても切ない存在なんです。でも、その儚さゆえの輝きがあって、同時に圧倒的な力を与えられる存在でもある。尖っていて可愛いキャラクターだな、と思います。

■ネロを自分の好みに合った形に育ててほしい。ファンキルならではのネロの楽しみ方

――ネロのファンキルへの実装にあたり、マスターの皆様にどんなことを楽しみにして欲しいですか?

RINZO:まずは、ファンキル用に新しく3Dがついてきますよね。

木村:タガタメで楽しめる3Dキャラクターは、同じ3Dでもちょっと引いた視点が多いですけど、今回も『ファンキル』用に3Dキャラクターを作り直しているので、新たなネロちゃんの活躍が楽しめるんじゃないかと思います。あと、タガタメには刻印などを付け替える楽しさがありますけど、ファンキルはファンキルで育成においての愛で度がすごいので。それぞれのユーザーの好みに合った形に育てていただけるのかな、と思います。ファンキルの育成は、やり込みの要素がたくさん用意されていますから。また、今回もマスターとのキャラクエが用意されます。内容は実際に体験していただきたいのでここでは言いませんが、きっとタガタメにはない一面を垣間見れると思いますよ。


※画像は開発中のもので、実際の内容と異なる場合があります。

――物語の主人公が用意されているタガタメとは違い、ファンキルの主人公はマスターのみなさんなので、ネロとみなさんの関係性にも変化がありそうです。

RINZO:そうですよね。タガタメよりも近い距離でキャラクターと触れ合えるのが、ファンキルならではの楽しさなんじゃないかと思います。

木村:タガタメの世界からファンキルにやってきたネロちゃんが、マスターとどういうふうに関わってくれるのかを楽しんでもらえると嬉しいですね。タガタメではヴェーダ登らないと会えないくらいのレアキャラですから(笑)。

――ファンキルやタガタメにとってキャラクターとはどういう存在だと感じますか?

RINZO:僕としては、本来はないはずの世界を、一番身近に感じさせてくれるのがキャラクターだと思っています。かかわっているイラストレーターそれぞれにこだわりを込めているので、イラストレーターとしては自分を映す鏡のようでもありますし、同時に、それを軸にみんなとコミュニケーションを取れることが、僕らにとってはすごく大切な部分です。

――キャラクターを通して、ユーザーのみなさんともコミュニケーションが取れる、ということですね。

RINZO:その通りです。キャラクターに命を吹き込むことももちろん大きな出来事ですけど、同時にそのキャラクターを通して、作品に触れてくれた方の間にコミュニケーションが広がっていくところが、すごく面白いな、と思います。それはキャラクターという人格が存在しているからこそ起こることで。そういう意味でも、ゲームをつくる運営側と、それを楽しんでくれるユーザーのみなさんのコミュニケーションの中心にいる存在が、キャラクターなのかなと思っています。ある意味、みんなで直感的に分かり合える共通の言語のようなものになっているのかもしれないですね。

■「魂・時間・情熱のすべてを注ぎ込んで最高のコンテンツを作る。」作品を長く愛してもらうために大切なこと

――ファンキルは去年の10月で6周年を迎え、タガタメも今年の1月に5周年を迎えました。作品が長く続いてきた中で改めて感じていることや、サービス開始当初と変わったこと/変わらないことがあればそれぞれ教えてください。

RINZO:長く作品にかかわらせてもらう中で、変わっていないのは「やる気」ですね(笑)。つまり、常に全力である、ということで。タガタメとしても、まだまだ作品の中で描けていないところがありますし、今泉プロデューサーも含めて、まだまだこれからの展開として考えていることがあるので、それを描ききれるように力を注いでいきたいと思います。

木村:僕もそうですし、他のみんなもそうだと思うんですけど、現場としては日々全力でユーザーのみなさんに届けることだけを考えてきた感覚で、その結果として、みなさんに長く遊んでいただけているのかな、という感覚です。ファンキルもタガタメも、今できることに全力を注いで、その結果「ファンキル好きなの? 自分もそうだよ!」という広がりのようなものが、今作品を楽しんでくれている方々や、もっと言うとその子供たちの世代まで残ってくれたら嬉しいな、と思っています。

そもそも、Studio FgGの設立当初に掲げたスローガンは、「魂・時間・情熱のすべてを注ぎ込んで最高のコンテンツを作る」ことでした。FgGはオリジナルタイトルで戦うスタジオなので、まだ誰も知らないキャラクターや誰も知らない設定、誰も知らない世界観で人を魅了する必要があります。これは、すごく難しいですし、生半可なものでは、人の気持ちを動かすことはできません。だからこそ、アートワークや世界観も含めて、ユーザーのみなさんにその魅力を知ってもらうために、開始当初も今も、魂の部分で、全力でコンテンツと向き合うことを大切にしていきたいと思っています。


旧:Studio gg2(現:Studio FgG)スローガン

――最後に、マスターの皆様にメッセージをお願いします。

木村:今回タガタメからファンキルに実装されるネロは、きっとファンキルユーザーにも喜んでもらえるキャラクターですし、タガタメを象徴する、今後のカギを握るキャラクターのひとりだとも思っています。ぜひとも「ネロ」をファンキルでも愛でてもらえたら、と思っています。

RINZO:ファンキルではファンキルの成長軸があって、タガタメとはキャラクターとの距離感がまた違うと思うので、そこを全力で楽しんでいただけたらな、と思います。は2月28日(日)までタガタメコラボを開催しているのでこの機会にお楽しみください。